「人の負の感情に寄り添い、生きづらさを減らしたい!」
~経験を活かして人の負の感情に寄り添い続けた彼女の原体験に迫る~
こんにちは!キャリツク27期生の木下あんずです。今回はデザインチームで日々頑張っている27期生の菊武夏実さんにインタビューをしました。人に寄り添う姿勢が素敵な彼女の考え方についてお聞きしてきました!是非、最後までご覧ください!
プロフィール
名前:菊武夏実
あだ名:なっちゃん、きくちゃん
学年:大学4年生
趣味:カフェ巡り、旅行
期生:27期生
現在の活動:デザインチーム
現状を変えたい!
ーー本日はよろしくお願いします!
まずはキャリツクに入った理由を教えてください!
夏実:理由は2つあって、1つ目が一緒に就活をする仲間を作りたいと考えたからです。
実は、私は今通っている大学に3年次編入をしたんです。今は4年生なのですが単位の関係上25卒の就活生として活動をしています。
だから、大学の同級生とはなかなか就活の相談ができないんです。
ーーたしかに、それだとなかなか就活仲間を作りにくいですよね。
夏実:そうなんです!同様に就活仲間を得たいと考えている人がいるキャリツクは私にはとてもいい環境だと思いました。
ーー現状を変えようと行動されていることが素敵です!
2つ目の理由は何ですか?
夏実:2つ目がプロジェクトを通して自走力をつけたいと思ったからです。
ーーなるほど、なぜその自走力をつけたいのですか?
夏実:ワークライフバランスを両立した働き方を実現するために必要だと思ったからです。私はワークとライフをしっかり分けないと精神的に疲弊してしまうと思うので、自分で8割ほど仕事を進められ、2割が他の人からフィードバックをもらうといったほうなワークとライフが混ざらない働き方をしたいんです。
ーーなるほど!理想の働き方を実現するために自走力を身に付けたいと思ったんですね!
普通にこだわらなくていい
ーーでは次に、夏実さんのキャリアビジョンについて教えてください!
夏実:「人の負の感情に寄り添って、生きづらさを減らしていきたい」というビジョンです!
ーーとても素敵ですね!そう考えたのはなぜですか?
夏実:恩師との出会いがきっかけでした。
ーー詳しくお聞きしてもいいですか?
夏実:実は私は中学で不登校の時期があって、ある通信制高校が主催している不登校支援を受けているときに出会ったんです。
ーーそうだったんですね…。ちなみになぜ不登校になってしまったのですか?
夏実:主な要因は2つあって、1つ目が人間関係のトラブルがあったこと、2つ目が普通にこだわりすぎてしまっていたことです。
ーー詳しく教えていただきたいです。
夏実:当時の私は常識の枠からはみ出たくないという思いが強かったため、他人の目をかなり気にしていました。さらに、人の目を気にするあまり、自分の気持ちを押し殺してしまうことも多かったんです。
ーーそれは苦しそうですね…。
夏実:実際とても苦しかったです。不登校になった時期は自分のことを蔑ろにしていた積み重ねが爆発してしまっていました。
ーーそれはとても辛かったですね…。
夏実:でもそのときに受けた不登校支援の場で恩師に出会うことができたんです!
ーーなるほど!その恩師はどのような人だったのですか?
夏実:温かさの中に厳しさがあるような人でした。自分のことを受け入れてくれつつも、ただ全肯定するだけではなく時には厳しいことも言ってくれるような人でした。
ーーとても素敵な方に出会えたのですね!恩師に出会うことによって夏実さんにはどのような変化がありましたか?
夏実:自分を受け入れてもらえたことによって、普通にこだわらなくても良いと感じました!
ーー恩師に出会うことによって自分を苦しめていた考え方から開放されたのですね!
夏実:そうなんです!私はこの不登校支援の場で助けられたので、次は助ける側になりたいと思いました。だから、不登校支援を主催していた通信制高校に入学してこの支援の運営側に回り、生きづらさを抱えた人を支援しました。この経験が「人の負の感情に寄り添って、生きづらさを減らしていきたい」というビジョンの2つあるうちの1つ目の原体験になったんです!
ーーそうなんですね!ではその原体験について1つずつ詳しく聞きたいです!
同じ境遇の人を救いたい!
ーーまず1つ目の原体験についてお聞きします。不登校支援の運営はどのようなことを行なっていたのですか?
夏実:大きく分けて2つあります。1つ目は不登校の子の勉強面のサポート、2つ目は色々な相談に乗ることです。
ーーどちらもとても重要そうですね。それを実践する中で夏実さんは何か工夫しましたか?
夏実:私はもともとこの不登校支援の受講者だったため、受講者視点があるからこそできる改善をやっていきました!
ーーとっても素敵ですね!どのような改善をしたのですか?
夏実:勉強面については、一斉授業から個別指導に変更しました。
ーーなるほど、なぜ個別指導にしたのですか?
夏実:生徒によって勉強のどこに躓いているかは全く異なるからです。私が受講していた時から一斉授業というシステムに疑問を感じていたので、自分が支援を行う時は一斉授業ではなく個別指導で行なっていこうと考えていました。
ーーなるほど、受講者だからこそわかる課題を解決したのですね!
どのように個別指導をしたのですか?
夏実:30人の生徒全員に学習進捗度を測るアンケートをとり、それをもとに生徒ひとりひとりに合わせてテキストを作って配布していました。
ーーかなり大変そうな分、効果がとても大きそうですね!
相談に乗ることついてはどのようなことを意識していましたか?
夏実:相談しやすい雰囲気を作っていました。「いつでも相談してね」という声かけを継続的にしたり、配るプリントにも同様のメッセージを書き残したりしていましたね。
ーーかなりマメな対応をしていますね…!
そのような取り組みをしたことによって生徒はどのように変化しましたか?
夏実:ポジティブな変化が多くありました!
ーー素晴らしいですね!例えばどのような変化がありましたか?
夏実:例えば、生徒が学校に通える頻度が高まったり、ずっと口を聞いてくれなかった生徒が悩みを私に打ち明けられるようになったりしました。また、通信制高校ではない高校に通うことになった生徒が高校入学後も土日にはわざわざ私に会いに来てくれたりしました!
ーーとても深い信頼関係を築けたのですね!
夏実:それがとても嬉しかったんです。だから、私は人に貢献できたり感謝されたりすることがモチベーションになるのだなと気づきました。
ーーとても良い気づきですね!
ちなみに、この活動自体かなり大変だったと思うのですが、なぜやり切れたのですか?
夏実:自分も同じ境遇だったので、なんとかして生徒の辛さを和らげたいと思っていたからです。少し精神論みたいな話にはなってしまうのですが、その強い思いがあるから行動ができたのだと思います。
ーー素敵な思いを行動に繋げられていてかっこいいです!
過去の選択を正解にしたい!
ーーそれでは、2つ目の原体験はどのようなものでしたか?
夏実:高校時代に生徒会長として学園祭を1から作り上げた経験です。
ーー1からですか!それはすごいですね。
なぜ学園祭をしようと思ったのですか?
夏実:高校生活を楽しんでもらうことで、通信制高校に入学したという選択を正解だったと思ってほしかったからです。
ーーなるほど!そう思ったのはなぜですか?
夏実:2つ理由があって、1つ目が私自身も通信制高校に通うという選択が正解だったなと思いたかったからです。2つ目は私自身も過去に不登校だったから通信制高校に通う他の生徒の辛い気持ちがわかるので、その辛い気持ちをなんとかしたいと思ったからです。
ーー辛い気持ちに寄り添う力が素晴らしいですね!
夏実:しかし、当時は生徒同士の人間関係が希薄になってしまうという課題がありました。
ーーなぜ人間関係が希薄になってしまうのですか?
夏実:この理由には通信制高校という性質がかなり関係しています。私が通っていた高校は、登校頻度が人によって異なっていました。例えば週5で登校する人もいれば、週2の人、在宅の人もいます。だからどうしても人間関係が希薄になってしまうんです。
ーーたしかにそれだと希薄になってしまいますね…。
夏実:だから、その課題を文化祭を通して交流の機会を作ることで解消したいと考えました。
ーーとても素敵な案ですね!
では、学園祭をつくる中で大変だったことは何ですか?
夏実:学園祭開催に反対する先生方を説得するために署名活動をしたことです。
ーーそうなんですね!なぜ先生方は反対されたのですか?
夏実:先生方の意見は、「集団行動が苦手な子が通信制高校に来ているのだから、無理してまで学園祭という集団行動が必要なものを行わなくても良いのではないか」というものでした。
しかし実際の生徒の声は学園祭の実施に前向きで、「私達が今までできなかった青春を通信制高校で謳歌したい」という意見が多かったんです。
ーーなるほど!先生の考えと生徒の考えにギャップがあったのですね。
夏実:そこで、署名を集めて先生に提示しました!先生側から学園祭を実施するための条件として、署名を100人分集めることを提示されていたんです。
ーーそうなんですね!これを乗り越えるためにどのようなことをしましたか?
夏実:どんな人でも署名活動に参加できるようにしました。例えば、通学している生徒には校門でチラシを渡してアプローチしました。しかしこの方法だけだと登校しない生徒や保護者にはアプローチができないので、学校のホームページにオンライン署名ボックスを作りました。
ーー誰も取りこぼさないというこだわりを感じました!素敵ですね!
夏実:そのおかげで、300人分もの署名が集まりました!
ーー目標の3倍!すごい量ですね!
夏実:生徒だけではなく保護者の方も署名してくださったのでこの数を集めることができました。このおかげで学園祭を実施できる段階にすることができました。このとき、1人では大きな物事は達成できないのだなと学びました!
ーーとても良い気づきができたのですね!
学園祭ではどのようなことをしたのですか?
夏実:全員参加で映画を作りました!
ーー映画を作ったんですね!なぜ映画というコンテンツを選んだのですか?
夏実:全員で作り上げられるものを生徒会で相談した際に映画が適しているとなったからです。通学している人は出演するという形で参加できるし、在宅の人は脚本や監督という形で関われるんです。
ーーたしかに映画なら全員で作り上げられますね!
この取り組みをしたことによって生徒に何か変化は起きましたか?
夏実:生徒の登校頻度が向上しました!もともと在宅だった人が週2で学校に来たり、もともと週2登校だった人が週5登校になったりしました!
ーー生徒たちが学校を楽しめるようになったのですね!
ここまで2つの原体験をお聞きしましたが、この2つの取り組みを通して感じたことを教えてください!
夏実:これらの経験からたくさんの大切にしたいことがわかりました。例えば、マンツーマンで仕事がしたい、長期的に人に携わりたい、質にこだわる仕事がしたい、人をマイナスな状態からプラスな状態に好転させたい、自分の利他の精神を発揮させたい、などです。これらを総じて人の負の感情に寄り添い生きづらさを減らしたいと思いました。
ーーこうして夏実さんのビジョンができたのですね!
一つを極めるプロフェッショナルになりたい!
ーー次に、今キャリツクではどのような活動をしているのか教えてください。
夏実:デザインチームで活動をしています。簡単に言うと、チラシやバナーを募集している会社に応募して案件を取りに行くということをしています。
ーーそこに入ったのはなぜですか?
夏実:2つ理由があって、1つ目が新しいことをやってみたいからで、2つ目が自分の理想の働き方を実現するための自走力を身につけられると思ったからです。
ーーなるほど、なぜ新しいことをやってみようと思ったのですか?
夏実:新しく得たスキルを自分のものにして、そのスキルを活かしてプロフェッショナルになりたいと思ったからです。
ーープロフェッショナルですか!かっこいいですね。
夏実:不登校になる前までは全てできる万能な人になりたいと思っていました。しかし、恩師に出会って普通じゃなくても良いと感じたことによって、一つのことを極めるプロフェッショナルになりたいと思うようになったんです。
ーーなるほど、恩師に与えられた影響が非常に大きいのですね!
では、なぜデザインチームで自走力を身につけられると思ったのですか?
夏実:デザインチームの業務の進め方が自分の理想とすごく似ていたんです!
デザインチームでは、始めはある程度自分で作品を作ってそこからチームメンバーにフィードバックをもらうことで完成させていくというプロジェクトなんです。
ーー夏実さんの理想的な働き方にかなり似ていますね!
夏実:そうなんです!だから、この環境で活動することによって自走力を身に着けられるのではないかなと思いました。このような理由で私はデザインチームで活動しようと決めました。
ーーなるほど!自分が思う幸せな働き方を実現するために行動ができていて素敵ですね!
では最後にキャリツクメンバーに一言お願いします!
夏実:皆さんのプライベートな一面についてもっと知りたいです!そうすることで楽しいことも苦しいことも共有できるような関係性を築けたら素敵だなと思っています。
それができるようまず自分から悩みを相談できるように頑張ります1これからもよろしくお願いします!
ーーお話を聞いて、私も過去の経験を他者のために活かしていこうと思いました!
今日はお時間ありがとうございました!
インタビュアー:木下あんず
ライター:木下あんず