「若者がウズウズ働ける世の中を作る!」
ユニークなUZUZの事業について代表の岡本さんに聞いてみた!
株式会社UZUZ代表取締役の岡本啓毅さんにお話を聞いてまいりました。
今回の取材では、UZUZが誕生した背景や数々のユニークな事業を生み出す岡本さんの思考に迫ります。
是非、最後までご覧ください!
プロフィール
岡本啓毅:1986年生まれ。米国アラバマ州立大学ハンツビル校にて宇宙物理学を専攻したのち、ベンチャー企業に入社。IT業界の営業として1年間勤務後、起業のため退職。
若者がウズウズ働ける世の中を作るべく、2012年UZUZを設立する。就活の悩みを解消できるYouTube「ひろさんチャンネル」を立ち上げ、現在登録者は5万人以上。2020年には、採用マーケティングの課題を解決すべく株式会社WWW(ワロタ)を、2021年にはエンジニアがウズウズ働ける世の中を作るために株式会社ESES(イーエス)を設立。
既卒・第二新卒の価値を届けたい
ーー本日はよろしくお願いいたします!
はじめにUZUZが誕生するまでのお話をお聞きしたいです!
岡本:学生の頃は物理学者を目指していました。アインシュタインの相対性理論に憧れ「自分も世の中に大きなインパクトを与えたい」と思うようになり、大学でも物理を専攻していたんです。
ーー元々は学者を目指されていたんですね!
岡本:はい。でも本気で学者を目指し毎日必死で勉強する友人を見て、自分にはそこまでの熱意がないことに気づき、物理の道は諦めました。
ただ、世の中にインパクトを与えたいという想いは変わらず、新たに20代で起業をするという目標を立て、友人が働く社員数2名のスタートアップで働き始めたんです。
ーーインパクトを与えるフィールドを物理の世界からビジネスの世界に変えたんですね!
ちなみにその会社ではどのようなことをされていたんですか?
岡本:主に既卒や第二新卒の就活支援を行っていました。
ーーなぜ、既卒や第二新卒の事業に携わろうと思われたのですか?
岡本:「友人がいるから」という理由で入った会社が、たまたまその事業をやっていただけなんです。
しかし、取り組む中で、既卒・第二新卒の事業は社会に対して大きな価値を提供できると感じるようになりました。
ーー詳しくお聞きしたいです!
岡本:私が事業に携わり始めた2011年頃、既卒や第二新卒は「在学中に内定が決まらなかった人」「新卒で入った会社をすぐに辞めた人」などのレッテルを貼られ、採用を見送られることが多かったんです。
ーー当時はそのようなレッテルを貼られていたんですね。
岡本:しかし、実際に求職者の方々にお話を伺うと、離職の原因は企業側にあるケースも少なくありませんでした。
また、就活相談に来てくださった求職者の方々は、働くことに対する熱量や個々の能力が高い方も多く、世間が貼るレッテルとは全く違うと感じました。
だからこそ、自分たちが既卒・第二新卒の方々が再就職しやすい世の中を作ることにすごく価値を感じたんです。
ーー取り組む中で事業の可能性を大きく感じたんですね。
岡本:はい。そのことに気づき、より一層力を入れて取り組もうと思っていた矢先、突如会社から『クビ宣告』を受けてしまったんです。
ーー突然のクビ宣告ですか?何かあったんですか?
岡本:社長が全く別の事業に興味を持ってしまって……。
ある日急に「海外移住も考えているから会社を売却したい」と言い始めたんです。
ーーそれはまさかの出来事ですね……!
岡本:寝耳に水とはまさにこのことかと思いました(笑)ただ、私自身既卒・第二新卒の事業には大きな可能性を感じてたので、このままなくしてしまうのはどうしても避けたくて。
それに、起業したいという目標もあったので、社長に「現在の既卒・第二新卒の事業を譲り受けられないか?」とお願いをしたんです。
そのお願いを社長が承諾してくださり、一緒に働いていた友人と株式会社UZUZを設立しました。
ーーそのような背景があり、UZUZが誕生したんですね!
リアルな就業体験を通してミスマッチのない世界へ
ーーUZUZでは様々な事業が展開されていますが、その中の「ウズウズカレッジ」に関して教えてください。
岡本:ウズウズカレッジはエンジニア未経験者に向けたITスクールです。
全くの未経験者でもエンジニアとして就職できるよう、実践的な学びが得られるサービスを提供しています。
ーー実践的に学べるのはとても素敵ですね!
ちなみに、ウズウズカレッジを立ち上げようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?
岡本:キャリア支援をする中で、面談でお伝えする内容と求職者が入社後に行う業務に、ギャップが生まれることがあるなと思ったんです。
そこで、そのギャップを埋めるために、より実務に近い学びを得られるスクールを立ち上げたいと考えました。
ーー入社後のギャップを埋めるためにウズウズカレッジを立ち上げようと思われたのですね!今後の展望はいかがですか?
岡本:今後の展望としては、学校教育に参入して専門学校を立ち上げたいと考えています。
理由は「より高度な専門的スキルをもっとしっかり教えたい」から。私たちは数ヶ月かけて学べるカリキュラムを提供していますが、さらに学習レベルを上げようとすると、規定の期間では到底教えきれないんです。
当初はウズウズカレッジでの学習期間を伸ばすことも考えたのですが、費用が高くなるなどの問題が発生してしまうため断念しました。
そこで考えたのが「学校」です。学校であればある程度の期間をかけられますし、キャリアやテクニカルな技術をしっかり教えるには一番いいと思ったんです。
ーーたしかに、専門学校だと長期的に教えることができますよね!
岡本:ただ、学校運営の経験がない人がいきなり学校を立ち上げるのは、ハードルがかなり高いんです。
そこで、徐々に学校教育に携わりながら、学校運営の経験を積んでいこうと考えています。
この動きはすでに進めており、現在は旭川にある専門学校の授業の1つをUZUZが受け持っています。
ーー既に専門学校での授業を担当されているんですね!
岡本:また、既存の学校法人と共同で、2025年4月に都内でITの専門学校を設立するプロジェクトも進めています。
これらの経験を通して、最終的にはUZUZとして専門学校を立ち上げたいと思っています。
ーーもうすでに学校設立に向けて大きく動き出しているのですね!
UZUZが関わる専門学校が設立される未来が楽しみです!
培ってきた経験やスキルをより多くの人へ
ーー岡本さんは匿名のキャリア相談サービス「キャリエモン*」やご自身のYouTubeチャンネル「ひろさんチャンネル*」を運営されていますが、これらを立ち上げた背景をお聞きしてもいいですか?
*キャリエモン:https://career-emon.com/c/
*ひろさんチャンネル:https://t.co/dM2eCPcsFn
岡本:今まで数多くの就活生をサポートする中で、入社後のミスマッチの多くは、学生が正しい就職情報を手にできないことが原因だと感じました。
ーーもう少し詳しく伺えますか?
岡本:一般的に『新卒』はキャリアの中で最も価値があり、誰しもが多くの選択肢を持つことができます。
しかし、ほとんどの学生には社会人経験がなく、『新卒』というカードを上手く使えないケースも少なくありません。
ーーなるほど。
岡本:さらに、人材紹介サービス業者が自分たちにとって都合良い情報を発信したり、誇大広告などによって学生の選択肢を狭めてしまうこともあります。
ーーそんなことがあるんですね。
岡本:そういった状況を変えたくて立ち上げたのが「キャリエモン」です。正しい就活情報を学生に伝えるために、「就活の知識がある」「就活生と直接的な利害関係がない」この2つの条件を満たす人がアドバイスをすることにこだわりました。
ーー2つのこだわりについて簡単に教えてください!
岡本:就活の知識面でいうと、現在は私が直接回答*しています!
※取材日2023/10/27時点
ーーええ!すごいですね!
岡本:利害関係という点では、完全無料で使えるようにすることで、回答者が先入観に左右されず、的確にアドバイスできると考えています。
ーー直接的な利害関係がないからこそ、より的確なアドバイスができるんですね!
岡本:YouTubeチャンネルに関しても正しい情報をより多くの人に届けたいと思い、開設しました。
人材紹介サービスは、求職者の悩みを聞きアドバイスをしたり求人を紹介するなど、1人に対しては深く価値提供できるのですが、一キャリアアドバイザーが支援できる人数には限りがあります。
また「3割の人が新卒で入社した会社を3年以内に辞める」と言われ、終身雇用が崩れつつある今、第二新卒の求職者は以前よりも確実に増えています。
そのような状況の中で、より多くの人に正しい情報を届けるためには、YouTubeチャンネルを開設するのがいいと思ったんです。
ーーなるほど。たしかにより多くの人に情報を伝えるなら、YouTubeというツールはぴったりですね!
UZUZの事業は地方へ
ーーUZUZは旭川でも事業を展開されていますが、なぜ旭川で事業を展開しようと思われたのですか?
岡本:東京一極集中や地方の過疎化が進む中で、地方経済を活性化させることや、若者が望んだ仕事に就けるようにすることは、社会的にとても価値があると思ったからです。
ーー詳しくお聞きしたいです!
岡本:東京などの首都圏の生活を支える農作物やエネルギーのほとんどは、地方で生産されています。そのため、地方の過疎化が進み地方経済が回らなくなってしまうと、農作物やエネルギーが十分に供給されなくなってしまう可能性があるんです。
ーー地方の過疎化は首都圏にも影響を与えるんですね。
岡本:また、東京一極集中が進むと、首都圏で地震などの災害が起こり経済活動がストップした時、地方もその影響を大きく受けてしまうんです。
ーー東京一極集中や過疎化は首都圏、地方にとって大きな問題ですね。
そのような問題に目を向けるきっかけはあったんですか?
岡本:元々は1人の社員との会話がきっかけだったんです。
その社員は旭川出身ということで、いずれは地元で働きたいと言っていました。そのための準備として、まずは東京でリモートワーク勤務することになったんですが……。
なんと、1人で働くのが寂しいと言い始めて(笑)
ーーそのようなことがあったんですね(笑)
岡本:ちょうど私も「若者がウズウズ働ける世の中を作る」というミッションを達成するため、東京以外の場所でも何かできないかと考えていた頃でした。いい機会だったので、新たな拠点を作ることを目指し、本格的な地方進出に乗り出しました。
ーーちなみに現在はどのような事業をされているんですか?
岡本:自治体の業務効率化の案件などに携わっています。
行政が関わる非効率的な課題や、人口減少による職員不足から生じる問題などを、DX化を通して改善していくのが主な事業内容です。
今後は先ほども挙げた専門学校の授業を担当するなど、地方での教育事業も拡大していきたいと考えています。
ーーそうなんですね!事業が地方へ拡大していくのが楽しみです!
数々の事業を立ち上げる岡本さんの問題解決力に迫る
ーーこれまで数々のユニークな事業を立ち上げてきましたが、新しい事業はどのようなきっかけで生まれてくることが多いんですか?
岡本:事業を進める中で生まれた問題を解決すべく、新たな事業を立ち上げるケースが多いですね。「何かユニークなことをしたい」と思って事業を立ち上げることはほとんどありません(笑)。
「ウズウズカレッジ」も求職者の入社後のギャップを解消するためでしたし、「キャリエモン」やYouTube「ひろさんチャンネル」も、学生が正しい情報を得られない現状を打破するためでした。
ーーユニークな事業の裏ではそのような作業が繰り返されているんですね!
岡本さんが問題解決をする際に意識されていることはありますか?
岡本:「焦らずに絶対解決できると捉えること」「問題をきちんと定義すること」この2つを意識しています。
ーー詳しく知りたいです!
岡本:まず、問題が起きた時にパニックになる原因として、現状を整理できていないことが多いんです。
なので、最初に問題をきちんと定義することを大切にしています。
ーーまずは何が問題なのかをきちんと明確にすることが大切なんですね。
岡本:自分の中では問題がきちんと定義できれば8割は解決できたと捉えています。脳みそは問題を正しく認識できれば、無意識にでも思考するんです。
ただ、思考力が低下している時など、すぐに答えが出ない時ももちろんあります。その時も焦らずに絶対に解決できると思うことが大切だと思います。ちなみに自分はサウナなどでリフレッシュをしている時にふと解決策が浮かぶことが多いです。
ーー解決策がすぐに思い浮かばなくても、焦らず絶対に解決できる気持ちで取り組むことが大切なんですね!
「UZUZモデル」を通して多くの若者に学ぶ機会を
ーーここまで様々なお話をお聞きしてきましたが、今後の展望に関してお聞きしてもいいですか?
岡本:今後の展望としては「UZUZモデル」を作ることを目標としています。
ーー「UZUZモデル」ですか?
詳しく教えてください!
岡本:「UZUZモデル」は3つの目標からできています。
1つ目はUZUZをホールディングス化して、様々な社会課題を解決できるようにすること。
2つ目は学校法人を設立し、若者が学べる環境を作ること。
3つ目は独自の奨学金制度を作り、設立した学校法人に通う人たちに奨学金を払えるようにすることです。
株式会社での収益を奨学金制度に寄付し、これを奨学金の原資にする。そして金銭的な事情を抱える若者に、ウズウズ働くことにつながる“学習の場”を提供する。加えて学校での授業もUZUZが支援し、キャリアに直結する学びを得られるようにする。
このような流れが「UZUZモデル」です。
この3つのトライアングルを通して、株式会社での利益を増やし、多くの若者に学ぶ機会を提供していきたいと考えています!
ーーとても素敵です!そのような未来になるのが楽しみです!
UZUZモデルを実現するうえでどのような人と働きたいですか?
岡本:その人が人生で成し遂げたいことと、UZUZの方向性が重なる人と一緒に働きたいですね。
ーーなぜ、方向性が重なることが大切なのでしょうか?
岡本:UZUZは社内での異動が積極的に行われるので、「○○の事業に携わりたい」という想いが入社の決め手だと、後々ミスマッチが生まれてしまう可能性があるんです。
だからこそ、目指すゴールや方向性がマッチしている方だとどの部署でもイキイキと働けるのではないかなと思います。
ーー最後に学生へのメッセージをお願いします!
岡本:就職活動は人生の中で一番選択肢があるタイミングです。だからこそ、後悔しないような時間の使い方や意思決定をしてほしいと思います。
その中でも、特に親や友だちなどの“周り”から「どう見られるか?」ではなく、「自分がどうしていきたいか?」を考えてもらいたいです。
ーーおっしゃるように自分ときちんと向き合うことは大切ですよね。
岡本:実際に周りだけを気にして就職活動を進めて、内定を取れなかったり、入社後にギャップを感じて辞めてしまう人も結構多いんです。
また、キャリアや企業の探し方で困った時にはYouTubeやキャリエモンを通して聞いてもらえたら答えるのでいつでも頼ってください!
ーー是非、就活生には岡本さんのYouTubeチャンネルやキャリエモンを見てほしいです!
取材は以上となります!本日はありがとうございました!
事業概要:
株式会社UZUZは、第二新卒・既卒・フリーターに特化した求人紹介&就業サポートを行うベンチャー企業。就業サポートを中心に、ITスクールやキャリアコーチングを行い、“若者のキャリア”をより魅力的なものに変えていきます。
事業内容:
【就業サポート】
20代の若手に特化した人材紹介事業を行っています。大学卒業後何らかの理由で就職できなかった既卒・フリーターの方や、就職したものの短期間での離職となってしまった第二新卒の方を中心に、「オーダーメイド型のキャリアカウンセリング」を行い、就業決定まで徹底サポートしています。
【ITスクール(ウズウズカレッジ)】
「キャリアに繋がる学習を」をモットーに、ITスクール「ウズウズカレッジ」を開講しています。目指せる職種は、インフラエンジニア、プログラマー、Webマーケター。どれも今後の就職市場で活躍の見込める職種です。「専属講師によるパーソナルトレーニング」と「eラーニングシステム」を用意し、安心して学べる環境を整えています。
【企業向け研修(ウズウズカレッジ for Business)】
企業向けに、20代の若手社員を対象とした「IT研修」「ビジネススキル研修」を提供しています。今までUZUZが培ってきたノウハウをもとに、現場で求められる人材への育成支援を実施。「未経験者を“戦力化”する研修」がモットーです。
【Webマーケティング支援(WWW, inc.)】
UZUZは、集客(求職者/採用企業)を自社で行なっている珍しい企業です。約10年間で集客業務を内製化しつづけ、ノウハウを蓄積。このノウハウを活かして、企業の集客課題を解消しています。 具体的には、Webマーケティングにおける戦略立案から実務代行、担当者教育までを提供。一気通貫で支援することで、最終的には顧客が自らが、「マーケティング運用」を行える体制を実現します。
【個別キャリアコーチング(ニューキャリア)】
転職希望者に求人を紹介する既存の人材紹介サービスとは異なり、求人を紹介しないキャリア 支援サービスを実施。自分の「キャリアの納得度」を高めるために「現状(今の自分)の把握」と「理想形(理想の自分)に近づくための計画づくり」に重きを置いた、20~30代向けの有料キャリアコーチングサービスです。
【メディア運営】
現在自社メディアを含む以下のサイト・SNSにて、就活情報を発信しています。
●YouTube
・UZUZ就活チャンネル https://bit.ly/3pS6di6
・ひろさんチャンネル https://bit.ly/2W4iqUi
●就活情報メディア
・第二の就活 https://daini2.co.jp/
・岡本(代表取締役)のアカウント https://twitter.com/okamoto_uzuz
・川畑(専務取締役)のアカウント https://twitter.com/kawabata_career
※その他、キャリアカウンセラーを中心に就活ノウハウを発信中。
MISSION:
自らと若者が
ウズウズ働ける世の中をつくる。
UZUZは、若者のキャリアをもっと魅力的に、もっとウズウズさせるための支援を行っています。
そのためには、まず”自分たち”のキャリアを魅力的に、そしてウズウズさせる必要があります。
UZUZでは、メンバー自身が自分の可能性を模索し、市場価値の高いキャリアを手に入れるために、
「仕事」と「環境」を提供しています。
インタビュアー:林由宇人
ライター:小林隼太